演舞場発 東寄席 第五十一回

演舞場発 東寄席 第五十一回 2019年4月22日(月)

第五十一回『落語と日本酒と伝統野菜を楽しむ会』にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。

『第五十一回 落語と日本酒と伝統野菜を楽しむ会in新橋演舞場』古今亭菊之丞

桜の季節も過ぎ、いつのまにか葉桜の季節となってまいりました。
今回で六回目のご登壇となります、古今亭菊之丞師匠をお迎えして「東寄席」が開催されました。

お食事は、新橋料亭街伝統の味を受け継ぐ演舞場の調理場でご用意させていただきました。
本日のお料理と共にお楽しみいただくお酒は、新潟県の青木酒造店の鶴齢です。
それでは振り返りをご紹介いたします。

演舞場の味覚を楽しむ

本日の演舞場のお料理

高座をお楽しみいただきながら、新潟県の銘酒、鶴齢とともに召し上がっていただく酒の肴膳は、新橋料亭街伝統の味を受け継ぐ演舞場の調理場でご用意させていただきました。

先付けには、本日の江戸伝統野菜、後関晩生小松菜のお浸し。
八寸には、烏賊のあおさ和え、しじみの時雨煮、揚げ出し豆腐、茄子と南瓜の素揚げ。
煮物は、蒟蒻、一口がんも、牛蒡、筍、花人参、ブロッコリーを優しいお味で炊き上げました。
向付は海鮮ミックス わさび入り山掛け。

主菜はきのこがたっぷり入った、鮭のちゃんちゃんホイル焼き。
御食事には、帆立の炊き込みご飯と一緒に、筍真丈、板麩、三つ葉、柚子の留椀を。
最後の水菓子に、春らしいさくらジェラートを召し上がっていただきました。

落語を楽しむ

開口一番「道灌」古今亭まめ菊

本日の開口一番をお勤めいただいたのは、菊之丞師匠の一番弟子、古今亭まめ菊さんです。
東寄席には、三度目のご登壇です。
愛らしい笑顔で会場を温めてくださいます。

まめ菊さんの、よく通るお声で明るく演じてくださったのは「道灌」。

隠居のところへ遊びに来た八五郎。
壁にかかる太田道灌の絵の説明を聞き、あることを思いつくのですが...。

一席目「棒鱈」古今亭菊之丞

『第五十一回 落語と日本酒と伝統野菜を楽しむ会in新橋演舞場』古今亭菊之丞

軽快なお囃子とともに、待ってましたと言わんばかりの拍手が溢れます。
本日の主役、古今亭菊之丞師匠のご登場です。
枕では、ご自身が落語監修されているドラマの話と、少しブラックな時事ネタを絡ませながら、会場を沸かせます。会場が盛り上がってくると、お酒の話へ。「酔っぱらいというのは真逆の事を言う...」といいながら身振り手振りで話される内容に、会場からは大きな拍手と笑い声が上がりました。

枕での笑いも冷めやらない中、本日の一席目「棒鱈」が始まります。

こちらもお酒に酔った人の話。
料理屋の二階で江戸っ子が二人で飲んでいると、隣の座敷から芸者と薩摩侍が大騒ぎしているのが聞こえてきます。
田舎訛りの話や野暮ったい歌ばかりうたうので、酔った江戸っ子は腹が立ってしまいます。相方が止めるのも聞かずに、隣の座敷を覗きに行こうとするのですが...。

〜仲入り〜

二席目「愛宕山」古今亭菊之丞

仲入りを挟み、衣装がえをした菊之丞師匠が高座にあがります。

会場がよい心地に酔いはじめた二席目の枕では、男芸者として宴席でお客様の相手をしながら、芸で座を盛り上げる「幇間(ほうかん)さん」の話題に。太鼓持ちとも呼ばれる幇間さんですが、料亭などでお客様とお酒の間を取り持つ大変なお仕事をされています。
一流の幇間さんともなると、一緒に旅に出向くこともあるそうです。

愉快な幇間さんの話題にすっかり客席が引き込まれると、スッと演目の 幕が開け「愛宕山」へ。
東京の大金持ちの旦那と、朋輩(ほうばい)の繁八や芸者連中、そして太 鼓持ちの一八(いっぱち)を連れて京都見物に行くお話です。

『第五十一回 落語と日本酒と伝統野菜を楽しむ会in新橋演舞場』古今亭菊之丞

菊之丞師匠の演じる旦那と、人一倍負けず嫌いの一八の掛け合いに、会場はみるみる引き込まれます。愛宕山を舞台に繰り広げられるお話は、大きな笑い声と拍手で幕をとじました。

江戸伝統野菜を楽しむ

  • OmeFarmの島田さん
  • 小松菜

本日の美味しいお酒にぴったりの江戸伝統野菜をご紹介いただいたのは、OmeFarmの島田さん。
小松菜もアブラナ科なので春には黄色い花を咲かせるんですよ、と青梅の春の景色をお話くださいます。

本日お持ちいただいたのは、後関晩生小松菜。
大昔から育てられた江戸東京野菜と認定されています。

春になって蒔いた種から育ったこちらの小松菜は、葉っぱの食感を楽しんでいただける一品です。

恒例のお野菜セット、桜の花からあつめた初搾りのはちみつの販売も大盛況となりました。

お酒を楽しむ

高座をお楽しみいただいた後は、日本酒を楽しむ会です。
楽しい落語と美味しいお酒に酔いしれお客様同士の距離もぐっと縮まります。

今宵のお酒をご用意いただいたのは、初お目見えとなります新 潟県魚沼地方の青木酒造店さん。
一七一七年創業、300年絶えることなく酒づくりを続けられている蔵元さんです。

代表の青木さんにお越しいただき、お酒の解説をしていただきます。
「鶴齢」は、醤油や塩が主体の魚沼料理に合うよう、キレの良い淡麗な造りのお酒。米本来の旨みを最大限に引き出し、飲み飽きのしない銘柄を目指していているそうです。

また雪男のラベルにある絵は、塩沢に生まれた商人・随筆家の鈴木牧之が記した『北越雪譜』に登場する毛むくじゃらの異獣がモデルとなっているそうです。

本日の日本酒

(写真右から)

大吟醸 鶴齢

兵庫県東条産山田錦を37%まで精米し醸した鶴齢銘柄最高級酒。
香り高く優しい味わいが楽しめる純米大吟醸酒です。

純米吟醸 鶴齢

米本来の味を重視しながらも、軽くソフトに仕上げ飲み飽きしない純米酒。
ほのかな香りと優しいふくらみのある旨味が調和した1本です。

吟醸生酒 鶴齢

一度も火入れ殺菌を行わない、生酒です。華やかな含み香があり、飲みやすいお酒です。
お料理の味を邪魔しない、スッキリとした味わいです。

純米酒 雪男

純米酒らしい米の旨みを生かしながら後味はシャープでキリっと引きしまる辛口のお酒です。

会場での即売会もご用意いただき、こちらも好評を博しました。
全国の美味しいお酒との出会いも、東寄席の醍醐味ですね。

お楽しみ抽選会

最後は東寄席恒例の「お楽しみ抽選会」です。
OmeFarmさんからは本日の伝統野菜やお届けお野菜セット、青木酒造店さんからは、雪男のフェイスパック、雪男の巾着、菊之丞師匠からはサイン入りポスターや色紙が贈られました。
当選番号が読み上げられると、各テーブルから、わあっと喜びの声が上がります。

  • お楽しみ抽選会
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  • お楽しみ抽選会
  • お楽しみ抽選会
  • お楽しみ抽選会
  • お楽しみ抽選会

今回も満員御礼となり、大盛況のうちに幕を閉じた『東寄席』。 次回は2019年5月29日(水)、「柳家権太楼独演会」です!どうぞお楽しみに!

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