演舞場発 東寄席 第六十二回

演舞場発 東寄席 第六十二回 2019年9月30日(月)

第六十二回『落語と日本酒と伝統野菜を楽しむ会』にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。

『第六十二回 落語と日本酒と伝統野菜を楽しむ会in新橋演舞場』柳亭市馬独演会

九月も末日だというのに、引き続き残暑の厳しい日が続きます。
一流の芸とお酒が慰安となれば幸いです。

今回、高座にお迎えしたのは、東寄席三回目のご出演となる柳亭市馬師匠。一流の噺はもちろん、自慢ののどもご披露いただきました。
お料理と共にお楽しみいただいたお酒は、宮城の内ヶ崎酒造さんの日本酒。
それでは振り返りをご紹介いたします。

演舞場の味覚を楽しむ

本日の演舞場のお料理

高座と日本酒を楽しみながらお召し上がりいただくお料理は、新橋料亭街伝統の味を受け継ぐ演舞場の調理場でご用意させていただきました。

先付けには、冬瓜の鶏そぼろ餡かけ。

八寸には、季節野菜のゼリー寄せ、真子の旨煮、つくね串刺し、玉子焼、花蓮根の甘酢漬に鮪のカツレツ、豚タンソテー、鶏もも肉とチーズの大葉巻揚げ。
煮物に里芋饅頭、野菜入り銀餡かけ、ブロッコリー。
向付は鮪と帆立の焼霜の刺身をご用意しました。

主菜は銀ダラの西京焼に珈琲風味の花豆と大根の味噌漬けを添えたものを。

鯛の炊き込みごはんと菊花真丈、板麩、三つ葉、柚子の吸い物のあとには、黒糖クリーム入りわらび餅をお召し上がりいただきました。

落語を楽しむ

開口一番『出来心』柳亭市朗

本日の開口一番をお勤めいただいたのは、市馬師匠のお弟子さんである柳亭市朗さん。

ご披露いただいた演目は『出来心』。古典落語の滑稽話です。 開口一番とあってか、間抜けな泥棒に焦点を絞りコンパクトにまとめてくださいました。市朗さんの愛嬌溢れる泥棒の姿に会場はすっかり和みます。

一席目『高砂や』柳亭市馬

一席目『高砂や』柳亭市馬

大きな拍手とともに本日の主役、柳亭市馬師匠のご登場です。

気品ある物腰で高座に上がられた市馬師匠、機知と含蓄にあふれるお話に会場は感嘆と笑いで溢れます。
また、本日の日本酒をご用意くださった内ヶ崎酒造さんの地元宮城にまつわり、宮城の長持唄をご披露くださいました。
その素晴らしい歌声に会場からは思わず万雷の拍手。市馬師匠から「今日、もう落語やめましょうか?」と冗談が飛び出すほどでした。

一席目は『高砂や』。こちらでは美声を笑いに変えつつ、会場はすっかりその芸に魅了されました。

〜仲入り〜

二席目『妾馬』柳亭市馬

仲入りをはさみ、ふたたび大きな拍手で迎えられた市馬師匠。

師匠である柳家小さん師匠の貴重なお話にまたも感嘆と笑いが溢れます。このお話は会場にいらっしゃった方だけのお楽しみとさせていただきますが、この後ご披露された『妾馬』への見事な枕となりました。

別題が『八五郎出世』からわかるとおり、ひょんなことからしがない町人が御門守の接見を受け、侍へと出世してしまう噺です。
笑いあり感動ありの『妾馬』、素晴らしい枕も相まり会場からは割れんばかりの拍手が溢れました。

江戸伝統野菜を楽しむ

本日も、江戸東京野菜コンシェルジュの資格を持つOmeFarmの島田さんが、美味しいお野菜をご紹介くださいました。

本日の伝統野菜は冬瓜。
OmeFarmさんが冬瓜の栽培に挑戦したのは今年がはじめてとのこと。薬膳料理でも注目されるヘルシーな野菜です。
鶏そぼろの餡をかけ、先付けとしてお召し上がりいただきました。

お酒を楽しむ

今宵のお酒を提供していただいたのは宮城県最古の酒蔵である内ヶ崎酒造さん。伊達政宗公に命じられたのが酒造りの発端という歴史ある蔵元です。
本日は代表銘柄である『鳳陽』をお持ちいただきました。

本日の日本酒

(写真右から)

大吟醸 鳳陽

さらりとした口当たり、広がる旨味と香りを持つ大吟醸。

本醸造原酒 鳳陽 秋あがり

夏を越してゆっくりと熟成されたこくと味わいの本醸造原酒。

純米酒 鳳陽

ふくよかな旨味の純米酒。

純米吟醸 鳳陽

コクのある旨みとすっきりとした喉越し、そしてほのかな香りを併せ持つ純米吟醸。

お楽しみ抽選会

最後は東寄席恒例の「お楽しみ抽選会」です。
演舞場からは柳亭市馬師匠のサイン入りポスターと歌舞伎座の観劇券。OmeFarmさん からはお届けお野菜のセット。内ヶ崎酒造さんからは『大吟醸 鳳陽』。そして市馬師 匠からは素敵な色紙をご提供いただきました。

  • 柳亭市馬さんのサイン入りポスター
  • 柳亭市馬さんからはサイン色紙

今回も満員御礼、大盛況のうちに幕を閉じた『東寄席』。
次回は
2019年10月22日(火)、「立川こはる・林家つる子 二人会」
2019年10月31日(木)、「桃月庵白酒独演会」
です!どうぞお楽しみに!

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