演舞場発 東寄席 第六十四回

演舞場発 東寄席 第六十四回 2019年10月31日(木)

第六十四回東寄席、『落語と日本酒と有機無農薬野菜を楽しむ会』にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。

『第六十四回 落語と日本酒と有機無農薬野菜を楽しむ会in新橋演舞場』桃月庵白酒独演会

今年は十月に入ってからも大型の台風の被害が相次ぎ、あまり秋らしい気候はありませんでした。
今宵は十月の末日にして、ようやっと秋らしい気候に恵まれ、気持ちの良い夜となりました。

高座にお迎えしたのは東寄席五回目のご出演、桃月庵白酒師匠。当代きっての売れっ子の登壇とあり、会場は満員となりました。
お料理と共にお楽しみいただいたお酒は、二年ぶり二回目のご紹介、石川の車多酒造さん。
それでは振り返りをご紹介いたします。

演舞場の味覚を楽しむ

本日の演舞場のお料理

高座と日本酒を楽しみながらお召し上がりいただくお料理は、新橋料亭街伝統の味を受け継ぐ演舞場の調理場でご用意させていただきました。

先付けには、黒田五寸人参しりしり。

八寸には、玉子焼、柿と蕪の甘酢漬け、つくね串、シュウマイ、小エビと野菜のかき揚げ、真子旨煮、鮪串カツ、栗とさつま芋の白和え。
煮物に一口がんも、蒟蒻、里芋、オクラ、花人参。
向付は鮪と甘海老の刺身をご用意しました。

主菜はホッケの味噌焼きに焼長ネギを添えたものを。

あさりの炊き込みごはんと菊花つみれ、板麩、三つ葉、柚子の吸い物のあとには、ショコラケーキと柿もちをお召し上がりいただきました。

落語を楽しむ

開口一番『子ほめ』桃月庵あられ

本日の開口一番をお勤めいただいたのは、白酒師匠のお弟子さんである桃月庵あられさん。

ご披露いただいた演目は『子ほめ』。
「灘の酒」を「只の酒」と聞き違え、タダ酒欲しさに隠居のもとを訪れる八五郎。世辞のひとつも言えないとタダ酒にはありつけないと教えられ、教わったことを試しに通りへ繰り出しますが……。

頓狂な振る舞いの八五郎に、客席からはついつい笑い声がこぼれます。

一席目『代脈』桃月庵白酒

待ってましたとばかりの大きな拍手。本日の主役、桃月庵白酒師匠のご登場です。

今宵がハロウィーンということで、それにちなんだ毒のある挨拶に会場は大笑い。いっきに白酒色に染まります。

一席目にご披露いただいた演目は『代脈』。
「代脈」とは耳馴染みのない言葉ですが、医者の代わりにその弟子が診療に行き、脈を取ってきて報告する、ということを意味するそうです。
そんなわけで、江戸は中橋に住む名医、尾台良玄の内弟子の銀南、このとぼけた男が主人公の『代脈』。
白酒師匠演じる銀南は愛嬌と幼児性が相まり、そのコミカルさから会場は大きな笑いに包まれました。

〜仲入り〜

二席目『百川』桃月庵白酒

二席目『百川』桃月庵白酒

仲入りをはさみ、ふたたび大きな拍手とともに登壇された白酒師匠。

今宵はハロウィーン、つい最近まではラグビーワールドカップに湧き立っていた日本。来年はいよいよ東京五輪が控えます。
日本人のお祭り好きな特性を笑いを交えお話しされる白酒師匠。それに続き、東京の祭りの風習、かつて用いられた「四神剣」についてのお話を枕にご披露いただいた二席目は『百川』でした。

田舎者の百兵衛のひどい訛りが噺を展開させるのですが、白酒師匠演じる百兵衛は絶品。客席は百兵衛が話し始めるたびに笑いを堪えられませんでした。

江戸伝統野菜を楽しむ

本日も、江戸東京野菜コンシェルジュの資格を持つOmeFarmの島田さんが、美味しいお野菜をご紹介くださいました。

本日の野菜は黒田五寸人参。
大正末期に長崎で栽培されたのがそのはじまりとのこと。暑さに強く、また非常に栄養価が高く、美味しい、優れた人参です。
今宵はにんじんしりしりとして先付けにご提供いたしました。

お酒を楽しむ

  • 望月酒店さん
  • 車多酒造さん

今宵のお酒を提供していただいた車多酒造さんをご紹介いただいたのは、神奈川県厚木市でお店を営む望月酒店さん。

車多酒造さんは「天狗舞」でよく知られる石川県の酒蔵です。
今宵はその「天狗舞」とともに、食中酒として新たに作られた「五凛」もご提供いただきました。

本日の日本酒

(写真右から)

五凛 純米酒

軽やかながらも豊かな味わいの純米酒。

天狗舞 旨醇

辛さと旨さのバランスのとれた、食中酒として最適な純米酒。

五凛 純米大吟醸酒

吟醸香と、軽やかさの中に旨みを伴う品の良い純米大吟醸。

天狗舞 純米大吟醸酒50

熟成の程度を抑えた比較的軽やかなタイプの純米大吟醸。

お楽しみ抽選会

  • 桃月庵白酒さんのサイン入りポスター
  • OmeFarmさんのお届けお野菜セット
  • 車多酒造さんの「天狗舞」の手拭いと「五凛」の前掛け。
  • 桃月庵白酒さんのサイン色紙

最後は東寄席恒例の「お楽しみ抽選会」です。
演舞場からは桃月庵白酒師匠のサイン入りポスターと歌舞伎座の観劇券。OmeFarmさんからはお届けお野菜のセット。車多酒造さんからは「天狗舞」の手拭いと「五凛」の前掛け。そして白酒師匠からはかわいらしいイラスト入りの色紙をご提供いただきました。

今回も満員御礼、大盛況のうちに幕を閉じた『東寄席』。
次回は
2019年11月28日(木)、「入船亭扇遊独演会」
2019年11月29日(金)、「柳亭小痴楽独演会」
です!どうぞお楽しみに!

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